おはようございます。
黒うさぎです。
トマ・ピケティは『21世紀の資本』でr>gという関係式を発表し
働くより株や不動産などの資本持ってた方が儲かるということを明らかにしました。
本日は、r>gをさらに知りたいと思ったので
「日本人のためのピケティ入門」を読んでいきます。
🤔21世紀の資本論の内容について
・資本主義では歴史的に格差が拡大する傾向があり、それは今後も続く。
・r(資本収益率)>g(給与所得の成長率)
・以前の経済学では「資本主義の発展と共に富が多くの人にいき渡って所得分配は平等化する」とされていた。それは資本の生産性が労働を上回ると投資が増えて資本収益率が下がり労働生産性に近づくという考え方によるものだった。それをピケティは否定した。
・マルクスの資本論とは何の関係もないが「労働者は貧乏になる」という結論が共通しているため、連想する人が多い。
・日本企業の株主資本利益率はアメリカの3分の1で、内部留保を増やし続けている。資本収益があまり投資されないため、格差はアメリカほど拡大しないが成長もしなかった。
引用:日本人のためのピケティ入門
だいたい、こういう内容が書いてありました。
「資本の生産性が労働を上回ると投資が増えて資本収益率が下がり労働生産性に近づくという考え方によるものだった」ってところは理解しずらいと思いますので解説すると、
労働者働かせるより資本持った方が良いじゃん!
→みんな投資して利回りが下がる
→労働者働かせた方が良いじゃん!
こうなると思われていたということです。
現実は、
株式や不動産の市場規模が膨張しても、相変わらず儲かるので
その考えって間違いだよね、とピケティはデータで示しました。
🤔格差はなぜ拡大するのか?
階級間の格差より世代間の格差の方が大きくなったというのも幻想だ。
格差の大部分は同世代で起こっており、それは遺産相続によって拡大再生産される、
この相続効果が現在の不平等の最大の原因だ。引用:日本人のためのピケティ入門
はい。
金持ちの爺婆にはその子供がいます。
いずれ爺婆は棺桶に入りますが、その資産は子に受け継がれます。
金持ちの子は金持ちに・・・
リタイア前に勤めていた企業も創業者一族が
「毎年何もしなくても数億入ってくる」と言ってたと聞いて
(それを何故か社員が誇らしそうに語っていたのですが・・・)
ふざけんなよと思った記憶が蘇りました。
一方で、何も相続してないのに2200万円貯めて、
遊んで暮らしてる謎の28歳の無職もいますから
絶望するほどの格差だとは思いませんけどね。
相続税は100%にしろとこれからも主張していきたい。
カネは生きてる間に使い切れ。
子供に渡したいなら、生きてる間に渡せ。
老後に金持ちなんて目指すな。
老後は納豆ご飯食べて絵でも描いてればOK。
DIE WITH ZEROです
😭日本の格差はr>g以外の理由がある
「資本主義で格差は拡大する」というピケティの予言は、平等社会の日本には関係ないと思われるかもしれません。
しかし、日本の所得格差はヨーロッパの平均とほぼ同じです。
ただし、日本の問題はアメリカのように上位1%と残り99%の格差ではなく、正社員と非正規社員の格差です。引用:日本人のためのピケティ入門
非正規社員の比率は2022年において
男性21.4%、女性53.2%
非正規社員は正社員の約6割の給料と言われています。
日本では非正規社員を増加させた結果、1990年代は32%だった年収300万円以下の労働者が
40%を超えて平均賃金を下げている。
雇用の流動性を上げるという発想は正しいものの
やり方を間違えたのが日本と言えるだろう。
正社員という制度を失くせばよかったのに
正社員という立場を守りつつ雇用の流動性を上げようとして
非正規社員、派遣社員など低賃金を増やした。
時間>カネなので
無職>非正規>正社員の方が良いと思っているが
そもそも正社員が無くなれば
雇用の流動性が上がって給料の低いところから高いところへヒトが移動し、
賃金も上がるのでいいことづくめだろう。
(もちろん正社員の立場にしがみ付いてるだけで高級貰ってた人は損するだろうが)
アメリカでは、full timeもpart timeも有期雇用で終身雇用という発想がない。
なぜ勝っている国を真似しないのか?
理解に苦しむ。
沈む船の座席争いをしている。
😭なぜアベノミクスは失敗したのか
安倍首相の経済政策「アベノミクス」は、ひとことでいうと、
日銀がお金をたくさんばらまいてインフレにして景気を良くしようという
「リフレ政策」です。「輪転機をぐるぐる」回して通貨供給を増やしたら物価が上がり、円安になって
輸出主導で景気が回復するはずでした。輸出品の価格が安くなると輸出が増え、
貿易黒字になるからです。ところが実際に日銀が金融緩和をしてみると円は下がって1ドル=110円以上になりましたが、貿易赤字は増えてしまいました。
日本の国際収支は2011年から貿易赤字を配当・金利収入で補って経常収支が辛うじて黒字になっていました。ところが最近は経常収支も赤字になり始めました。
将来のための投資なら赤字でもいいのです。アメリカはずっと経常収支が赤字です。
しかし日本の貿易赤字が急に増えた最大の原因は液化天然ガスの輸入が急増したことです。
燃料は今の世代が食いつぶしてしまうので、将来世代には負担だけが残ります。引用:日本人のためのピケティ入門
この本は2015年に第6刷が出ていますが
2023年現在、1ドル=136円で、経常収支は黒字になりました。
言うまでもなく配当や金利収入によるものです。
経常収支の内訳を見ると、「貿易・サービス収支」が21兆3881億円の赤字と、現行の統計開始以来で最大を更新した。
それでも経常黒字を確保できた理由として、「第一次所得収支」が史上初めて30兆円台の黒字、35兆3087億円まで拡大したことが挙げられる。
企業や投資家が抱えるこのような巨額の外貨は、日本に残された最後の強みと言えるだろう。
引用:実は、インバウンド需要が回復しても日本経済は…経常収支「その他サービス」赤字拡大の深刻度 | Business Insider Japan
円を売ってドルを買ってると
Twitterで「売国奴!」とののしられることもあるのですが
どうやら売国奴のおかげで、この国は経常収支黒字を保っているようですね。
そりゃそうですよね。
安くなる円を抱え続けるバカがたくさんいたら国が滅びます。
円売って外国株買う人を
これからは尊敬しましょうね
私は大学で経済学の授業を選択して受講しましたが
「賃金安いと雇用増える」「賃金高いと雇用減る」というシンプルなモデルを
マンキュー経済学で読みましたので、円の価値下げて雇用増やしたアベノミクスは、
理論通りの結果になってるなって感じです。
実質賃金と失業率のバランスが大事であって、
失業率だけを見てはいけないんですよね。
例えば失業率が日本より低い国として
ガーナやキューバやブータンがありますけど
そっちの方が良いですか?
失業率だけで政策を評価するなら、
それこそ無限にカネ刷って安い日本を作ればいい。
それを実行しちゃったのがアベノミクスなんですが・・・
日本が沈んでいる原因は
スマホはiphone、SNSはTwitter、
YouTube見て、officeで仕事してる
この時点で明らかでしょう。
それをカネ刷りまくりで解決できるわけがない。
著者の言う通り、日本の赤字は未来への投資ではなく
今燃料を食いつぶして負担を未来に送ってるだけで、
経常黒字は企業や投資家が抱える外国資本由来だと考えると
アベノミクスは失敗だったという評価が妥当だと思います。
1人当たりのGDPが
2000年は世界2位だったのに
今は世界27位まで落ちてますからね
これで成功したって言われたら
負けてるのに現実を認めず「我が軍優勢」って言ってた
戦時中の日本人と同じレベル。
無能な味方ほど厄介なものはない
📖終わりに:教育も格差を拡大させる
教育機関はすべての人々に機会均等を保証し、
貧しい人でも能力があれば豊かになれる社会的流動性を高めるものとされています。下位50%の低所得層の子供が大学に進学する比率は1970年以降、10~20%にとどまる一方、上位4分の1の階層の子供の進学率は40%から80%に倍増しました。
引用:日本人のためのピケティ入門
教育は格差を拡大させます。
大人になってから、それを実感する日々です。
例えば、私はほかの人と同じような給料を受け取っていましたが
r>gを学生時代から知っていたため大学生の頃から投資をしており
28歳の現在は2200万円持っていて遊んで暮らしています。
金融緩和を続けると円の価値が落ちると考えたのは
藤巻先生の本を読んだからで、その結果
1秒も働いてないのに2月は96万円資産が増えました。
なんで藤巻先生の本を読んだのかと言えば
私に本を読む習慣があるからで
なんで本を読む習慣があるのかというと教育を受けたから、かもしれません。
といいつつ、ガキの頃から図書館の住人だったので
特に関係ないかもしれません。
私と同じ環境を与えられた弟は、大学卒業できずに落ちこぼれましたからね。
非正規と正規が関係ないように、大卒と高卒もどーでもいいと考えています。
だって大学の授業内容は本に書いてあるからね。
本読めば大学なんか行かなくてもいい。
ただ、大学は「楽しい」から行った方が良いです。
日本の大学生は遊んでばかりと批判されますが
まさにそれが良いところだと思います。
大学時代は酒飲んで麻雀やってTRPGやって、最高でした。
働きもせず、
今も遊んで暮らしてますからね…
「私の経験から言えることだが、いつも考え続け、本を読み続けていれば、働く必要はない」
これはチャーリー・マンガーの言葉ですが、事実です。
本を読んで、自分の頭で考えれば
働く必要はありません。
本を読みましょう。
(黒うさぎ氏が描いた漫画↓)
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