製薬王、黒うさぎです。
薬剤師免許持ってます。製薬企業勤務です。
本日は、製薬セクター基礎講座と題して投資家の皆様に製薬業界の基本を紹介します。
この記事を読めば
「先発医薬品メーカー」「一般医薬品メーカー」「後発医薬品メーカー」「バイオベンチャー」
この違いが分かるようになります。
●先発医薬品メーカーと後発医薬品メーカー
まず「先発医薬品メーカー」と「後発医薬品メーカー」の違いについて
先発医薬品メーカーは先発医薬品、つまり新薬を作っています。
後発医薬品メーカーは後発医薬品、つまりジェネリックを作っています。
後発医薬品は特許の切れた有効成分・・・・・・つまるところゲームのベストプライス版みたいなもんです。
学生が先発医薬品メーカーと後発医薬品メーカーの両方に受かった場合、先発医薬品メーカーの方に進みます。
考えれば分かることですが、新薬の方がジェネリックより利益率が高いので、薄利多売の後発医薬品メーカーと比較して給料も先発メーカーの方が高いです。
あと、AGという先発メーカーが同じ工場や自分の息のかかった会社で作るジェネリックもあります。当然シェアも有象無象より高くなります。
先発医薬品は高いので、国は後発医薬品を優遇しています。
ぶっちゃけ「2位じゃダメなんですか。1位じゃないと駄目なんですか」と同じ発想です。
先発医薬品メーカー国内1位武田製薬は従業員の9割が外国人になりました。

また日本が政治家の無策で外国の下請けになろうとしている。
兵士に金を出すより、武器を作る企業に金を出すほうが、長期的には効率良いのに、目先のカネを追いすぎだ・・・
●医療用医薬品と一般用医薬品について
知名度は一般用医薬品>医療用医薬品ですが
利益は
医療用医薬品>>>超えられない壁>>>一般用医薬品
です。
医療用医薬品9に対して一般用医薬品1ぐらいの違いがあります。
武田製薬は武田コンシューマーヘルスケア(大衆薬を作ってるとこ)を売り払いました。
これは賛否両論あり、私も否側なのですが・・・・・・
ともかく一般用医薬品は医療用と比較したら儲からないということです。
学生が医療用と一般用、どっちに行くかは難しい質問です。
まず一般用はキラキラ感があります。
あと、知名度がある。
私なら
先発VS一般用で先発一択ですが
後発VS一般用なら悩みますね。
一般用は就活もめっちゃ早いとこあるしなぁ
●大手製薬企業とバイオベンチャーについて
新薬開発は年々難しくなっています。(出尽くし)
今、先発医薬品メーカーは薬の総合商社と呼ばれています。
つまるところ、新薬の種を「作る」時代から「買って育てる」時代に変わったということです。
新薬の種を「作る」を担当するのがバイオベンチャーです。
バイオベンチャーの給料はぶっとんでいます。
大手製薬企業より高いです。
でも成果は全然出ません
投資家におなじみの「株券印刷業が本業だろ!」と叩かれている企業はバイオベンチャーです
イソジン吉村が、コロナワクチンできると言って株価が爆上げした企業もバイオベンチャーです。
学生はそもそもバイオベンチャーに入れなかったりする。
製薬企業勤務経験者が転職すると入れる。
そもそも募集が無かったりする。
バイオベンチャーはクソ企業とか言われるけど
安く作るだけの後発医薬品メーカーよりは、新薬の種を開発するだけ存在意義があると思う。
●一覧
★バイオベンチャー:
そーせいG、タカラバイオ、ペプチドリーム、ユーグレナ、アンジェス、デルタフライファーマなど
★先発医薬品メーカー:
武田、アステラス、大日本住友、エーザイ、塩野義、大塚、協和キリン、田辺三菱、小野、参天、中外、第一三共
★後発医薬品メーカー:
日医工、沢井、東和、明治、日本調剤、富士製薬、キョーリン、日本ケミファ、日本化薬、持田、科研など
★一般用医薬品メーカー:
大正、ロート、小林、ライオン、久光、佐藤、ゼリア、ビオフェルミン、わかもとなど

私の個人的な意見だと、
先発と一般用以外に投資する気は一切ない。
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