石油価格の下落で石油開発は負債となる
サウジアラビアがコロナウイルスで需要が減った石油市場に「増産計画」を発表し、石油価格は大暴落しました。(参考→【悲報】サウジアラビアが原油市場で宣戦布告。私の保有銘柄RDS.BやJXTGホールディングスなどの石油株終了へ【畜生めぇえええええ!!!】 )
勿論、石油価格で苦しむのはサウジアラビアも同じですが、サウジアラビアは損益分岐点が8.98ドルとめちゃくちゃ低い!
そこここから石油が出るので、他国よりも圧倒的に低い損益分岐点を維持することができるのです。
サウジアラビアへハネムーンで行ってきた黒うさぎの先輩は「水より石油の方が安かった」と証言していました。

地の利凄すぎる。資源ガチャSランクだ
一方で石油価格が近年低迷しているのはシェール革命によって今まで取れなかった場所から石油が取れるようになったからですが、シェールオイル企業の損益分岐点はサウジアラビアよりもずっと高い。
従って石油価格を大暴落させて、耐えられなくなった他の企業が倒産した後に供給を絞って価格を上げれば儲けることができます。これが狙いでしょう。

減産に同意しないんだ?じゃあ滅ぼすからね。
そんな感じです。
JXTGの弱みが強みに変わった
黒うさぎは石油株を2銘柄(三菱商事を含めれば3銘柄)保有しており、RDS.BとJXTGホールディングスです。
RDS.Bに集中投資を進めていたため石油価格の下落でぎゃあああああああああと叫んでいましたが、JXTGの弱点が強みに変わっていることに気づきました。
ホームページを見ると、あたかも川上から川下までしっかりやっているように見えますが、実際は川下がメインでしょう。すなわち販売・最終製品に当たる部分ですね。石油市場は石油メジャーがシェアの大部分を寡占していますから。あまり知られていませんが、金属(鉱業)も三社による寡占状態になっています。
JXTGの弱点とは、石油開発です。
JXTGは日本最大の石油元売ですが、日本最大の石油開発会社ではありません。(日本最大の石油開発は国際石油開発帝石)
出典:https://www.hd.jxtg-group.co.jp/company/glance/
石油開発は、石油価格の暴落により儲からないどころか赤字を垂れ流し倒産の危機すらある状態に転落してもおかしくないです。
ですが、JXTGは石油開発ではなくENEOSなど販売で儲けているので、石油価格の下落は「評価損」と「利ざやが減る」ぐらいです。

石油開発が雑魚だった点がむしろ高評価ポイントになるとは・・・・・・!

なんだかイギリスで発電せず送電だけしてるNGGを思い出しました。
石油価格上昇の芽
サウジが仕掛けた石油市場に対する価格戦争についてトランプ大統領が介入を示唆しました。
トランプ氏は「ロシアは経済全体が原油収入を基盤に成り立っているが、石油価格がここ数十年で最も低くなっている。壊滅的な事態だ。サウジにとっても状況は非常に悪い。だが、両国は価格と生産の面で戦っている。適切な時期に私が介入する」と述べた。
また、この価格戦争に関わる「数多くの人たち」と話をしてきているとし、「われわれは何らかの妥協点を探ろうとしている」と話した。出典:https://www.msn.com/ja-jp/money/news/トランプ大統領、石油価格戦争には「適切な時期」に介入すると表明/ar-BB11qFA5?ocid=spartanntp
北西欧州向けの原油価格を大幅に値下げしてロシアからシェアを奪おうとしているサウジアラビアですが、この作戦は長期的視点に立つと意味がないことが分かります。
確かにサウジアラビアはランニングコストが圧倒的に低く、1バレル当たり10ドル~1ドルで石油の生産が可能です。
しかし、サウジアラビア経済は石油依存がロシアやアメリカよりも圧倒的に高く、石油価格の急落は自分で自分の首を絞めることに他ならない。
一方で石油に依存度が低い国はむしろ石油価格の下落によって恩恵を受けるのです。例えば石油化学は石油を用いて化学製品を生み出しますが、原材料となる石油価格の下落によって利益を増やすことができます。一般人にとっても石油の販売価格が下がれば、余ったお金を他の消費に回すことができます。
先に音を上げるのは、原油価格急落を仕掛けたサウジアラビア本人かもしれない。
石油価格の安定には「国境を越えた談合」が必要不可欠です。
世界一の産油国、そして世界一の大国であるアメリカにはジャイアニズムを発揮していただき石油価格をコントロールしていただきたい。

トランプは有言実行する人だから期待しておきます。
・・・・・・と思ったら、介入の仕方が斜め上すぎて困惑
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は19日、トランプ政権が経済・安全保障で協力関係にあるサウジに対して生産量の引き下げを求めると報じた。ロシアのエネルギー企業などを念頭に経済制裁を科して市場への供給量を削減させる案も浮上している。
政権内にはロシアの中東での影響力拡大を懸念する声があり、サウジにロシアとの協力関係を修復しないよう求める意見が出ているという。出典:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57050940Q0A320C2000000/

えぇ・・・・・・
仲良くする気0かよ(困惑)

そういえばトランプ大統領もサウジに負けず劣らずの戦闘民族でした。
てっきり談合で「うちは●●バレル生産するから、君は●●バレルね」みたいに取り決めをして決着をつけると思っていたのですが、予想を上回る戦闘狂でした。
これを機にロシアのエネルギー企業を徹底的に追い詰める気のようです。
もともとサウジとアメリカは仲良しですからね。サウジはアメリカの戦闘機を買いまくり、アメリカはサウジの人権侵害に目をつむる。(ジャマル・カショギさんの件もサウジが戦闘機を買いまくることでトランプ大統領はスルーしました)
まぁ、どんな方法でもRDS.BとJXTG以外の石油企業が倒産してくれればいいや。
ロシアさんはサウジに原油価格戦争しかけられて、アメリカから経済制裁されて大変ですね。
一刻も早く倒産して原油価格上昇させてね(悪魔)
JXTGとRDS.Bの配当性向の比較
RDS.Bの直近の決算では、EPS3.90USDに対して3.76USDの配当を出していることから、96.4%を配当として吐き出していることになります。
JXTGHDの直近の決算では38%の総還元性向でした。
出典:https://ssl4.eir-parts.net/doc/5020/ir_material_for_fiscal_ym/76748/00.pdf
両企業とも、石油価格の急落で業績の悪化は避けられないでしょう。
減配無しの実績から判断するならRDS.B、配当性向からどちらが配当を維持しやすいかと言われればJXTGHDでしょう。
ちなみに配当利回りは記事執筆時点でJXTGHD6.87%、RDS.B16.7%です。

RDS.Bに投資すれば来年にはセミリタイア可能ですが、ポートフォリオ構成比率一位の状態から買い増す勇気ない(*´Д`)
これからはRDS.BじゃなくてJXTGホールディングスに投資していくことにしました
石油開発は儲からない時代になりましたが、石油株王として石油からは離れたくないんですよね(気狂い)
だから石油価格暴落で儲からないRDS.Bよりも、石油暴落の影響が少なそうなJXTGにします。
JXTGは前回の決算で現状を下回らない配当水準と明言したので、それを信じます。(参照→JXTGホールディングスの決算分析。三菱商事や三井住友フィナンシャルグループに続いて累進配当銘柄入り?配当は22円に増配!【ENEOSホールディングス】)

70年以上減配無しのRDS.Bの意思を継ぐんだJXTG!
石油株の底力、絶体絶命の今こそ見せる時!

俺も油まみれになりながら給油(石油株の買い増し)するぜ!
石油サイコー ✌(´◓q◔`)✌
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