黒うさぎです。
「卵を一つのカゴに盛るな」は投資の世界では有名な格言です。複数の有価証券への投資により収益を伸ばしつつリスクを下げるポートフォリオ理論について本日は解説します。
3.最適な銘柄数は10~20だが黒うさぎが提唱するのは10銘柄
ご存じのようにリスクとリターンには相関関係があります。リスクが大きければリターンも大きく、リスクが小さければリターンも小さい。
では慎重な長期投資家はリスクの少ない債券に投資するべきでしょうか?値動きは小さくリスクも小さくリターンも小さい債権こそが長期投資家にとって最良足りえるでしょうか?答えはNOです。
ノーベル経済賞を受賞したハリー・マーコウィッツが提唱した「ポートフォリオ理論」では個々の証券や債券で考えるのではなく集合体として考えることの重要性を教えてくれています。
つまり、個々の銘柄のリスクを考えるよりもそれぞれの株が他の株とどのように補完しあうかを考える方が重要であるということです。
リスクの高い資源株とリスクの低い生活必需品を組み合わせることによって集合体のリスクを減らしつつリターンを最大化できるということです。
お金を全て安全な場所に預けておくよりも、一部リスクに晒した方が収益が向上することは当然ですね。
アメリカは世界の市場の47%を占め、日本は26%、イギリスは13%を占めています。現代におけるポートフォリオ理論では、株の投資先を多様な国々に分散させることが推奨されます。
しかし、コカ・コーラ株の16%を本社があるジョージア州アトランタに人々が保有しているということを考えれば、人々は自分のなじみ深い企業に投資する傾向があります。
これは情報の入手が容易であると言うメリットがある一方、「身近である」「親しみを感じる」といったことはリスクリターンに一切関係ないにも関わらず私たちの予測を誤らせる可能性があります。
その企業の情報が入手しやすいと自信過剰という罠にはまりやすくなります。
A.コインを投げる前に表か裏に賭ける
B.コインを投げ終わった後に表か裏に賭ける
上の選択肢で、人はAの場合の方が多く賭ける傾向があります。確率は変わらないのに、まるで自分にコントロール可能であるかのように自信過剰の罠にはまっているのです。
上記のグラフはポートフォリオに何銘柄組み込むかの指標にしてください。黒うさぎが100を銘柄数で割ったグラフを作成しました。横軸は1銘柄がポートフォリオに与える影響を表しています。
グラフを見れば分かる通り、10~20銘柄が最適な銘柄数であり、10未満はリスクの取りすぎ、20以上は分散しても分散効果がそこまで得られないことが分かると思います。
投資家になる以上、リスクを取ってリターンを得ることを選択したはずです。黒うさぎは10~20銘柄のうち10銘柄をポートフォリオに組み込むことを推奨します。

国際分散は大事だけど新興国は実体験からお勧めしない。あれは魔境です・・・・・・
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